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*2015/10/02(Fri)
【プルーストを巡って】
プルースト「失われた時を求めて」第2巻の前半「スワン夫人を巡って」、読み終わりました。
見事でした。見事過ぎました。ただの説明の連続がなぜこれ程までに面白いのか。1巻では、明らかに斬新ではあるが、まだ板についていなく手探り感があるために、全体的に靄のかかったような印象を残した独特の文体は、この第2巻にきて遂にはっきりとその射程を定め、迷いのなくなったときのような軽快なリズムの文章がとても心地良い。
とにかく、一文ごとに毎回、こちらの事前の思惑を覆すような何らかの装置がしかけられ、油断ができない中、溜め息のこぼれる程に上手すぎる描写が突如として現れる。自分も文章を書きたい、という気持ちを嫌という程に刺激させられます。ああ、私はプルーストになりたいのかもしれない。
プルーストについては色々と書きたい事がありすぎるので、きちんとまとめます。